刷毛には、水性塗料に向いているものと、油性塗料に向いているものがあります。
違いは主に、使われている毛の材質、塗料の含み方、コシの強さ、洗浄方法にあります。
基本的には、水性塗料には水を吸いにくい化学繊維系の刷毛、油性塗料には塗料含みのよい天然毛系の刷毛が使われることが多いです。
ただし、最近は刷毛の性能が向上しており、水性・油性兼用の刷毛や、油性塗料にも使える化学繊維刷毛も多く販売されています。
そのため、刷毛を選ぶときは「水性用」「油性用」という分類だけで判断せず、塗料缶の表示と刷毛のパッケージに書かれた用途を確認することが大切です。
水性用刷毛と油性用刷毛の主な違い
毛の材質が違う
水性用刷毛と油性用刷毛の大きな違いは、毛の材質です。
水性塗料は水分を含むため、天然毛の刷毛を使うと毛が水を吸い、膨らんだりコシが弱くなったりすることがあります。
毛先が広がると、塗料を均一に伸ばしにくくなり、刷毛跡やムラの原因になることもあります。
そのため、水性塗料には、主に以下のような化学繊維系の刷毛が向いています。
- ナイロン
- ポリエステル
- PBT繊維
- 化学繊維の混毛タイプ
化学繊維は水を吸いにくく、塗装中もコシを保ちやすいのが特徴です。
一方、油性塗料には、昔から天然毛系の刷毛がよく使われてきました。
天然毛は塗料含みがよく、油性塗料をなめらかに伸ばしやすいという特徴があります。
油性用刷毛に使われることが多い毛には、以下のようなものがあります。
- 山羊毛
- 豚毛
- 馬毛
- 獣毛
- 天然毛と化学繊維の混毛
ただし、油性塗料には天然毛しか使えないわけではありません。
現在は、油性塗料に対応した化学繊維刷毛や、水性・油性兼用刷毛も多くあります。
塗料の含み方が違う
刷毛は、毛の表面に塗料を付けているだけではありません。
毛の間に塗料を含み、塗るときに少しずつ吐き出すことで、塗料を均一に広げています。
水性用刷毛は、比較的サラッとした水性塗料をスムーズに伸ばしやすいように作られています。
化学繊維は水を吸いにくいため、毛がふやけにくく、塗装中も安定した使い心地を保ちやすいです。
油性用刷毛は、塗料をしっかり含ませながら塗り広げやすいものが多いです。
特に天然毛系の刷毛は塗料含みがよく、木部や鉄部などに塗料をなじませながら塗りやすいという特徴があります。
ただし、塗料の粘度は水性・油性だけで決まるものではありません。
水性塗料でも粘度の高いものはありますし、油性塗料でもサラッとしたものがあります。
刷毛を選ぶときは、塗料の種類や用途に合ったものを選ぶことが重要です。
コシやしなりが違う
水性用刷毛は、水分に触れても毛がへたりにくいように、コシのある化学繊維が使われることが多いです。
水性塗料は扱いやすい反面、乾燥が比較的早いものもあります。
そのため、何度も同じ場所をこすっていると、刷毛跡やムラが出やすくなることがあります。
水性用刷毛には、塗料を手早く均一に伸ばせる扱いやすさが求められます。
一方、油性用刷毛は、天然毛特有のやわらかさやしなりを活かして、塗料をなじませながら塗れるものが多くあります。
ただし、天然毛にもやわらかいものからコシの強いものまであり、用途によって向き不向きがあります。
仕上げ塗りには毛先が細かくやわらかい刷毛、粘度のある塗料や粗い面にはコシのある刷毛が向いています。
洗浄方法が違う
水性用刷毛と油性用刷毛では、使用後の洗い方も異なります。
水性塗料に使った刷毛は、塗料が乾く前であれば水で洗えることが多いです。
ただし、水性塗料でも一度乾いてしまうと、水だけでは落ちにくくなります。
使用後は、できるだけ早く洗うことが大切です。
油性塗料に使った刷毛は、基本的に水だけでは洗えません。
塗料に指定されたうすめ液を使って洗います。
一般的な油性塗料ではペイントうすめ液を使うことが多く、ラッカー系塗料ではラッカーうすめ液を使います。
ただし、うすめ液の種類は塗料によって異なるため、必ず塗料缶に書かれている「うすめ液」「洗浄方法」の表示を確認しましょう。
水性用刷毛の特徴
水性塗料に使いやすい
水性用刷毛は、水性ペンキ、水性ニス、水性ステイン、水性防腐塗料などに使いやすい刷毛です。
水性塗料はにおいが少なく、DIYでも扱いやすいものが多いです。
しかし、乾燥が早い塗料の場合、塗っている途中で何度も刷毛を動かすと、ムラや刷毛跡が出やすくなることがあります。
そのため、水性塗料には、毛先がまとまりやすく、塗料をスムーズに広げられる刷毛が向いています。
化学繊維が多く使われる
水性用刷毛には、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維が多く使われます。
化学繊維は水を吸いにくいため、塗装中に毛が膨らみにくく、コシを保ちやすいのが特徴です。
天然毛のように水分でふやけにくいため、水性塗料との相性がよいとされています。
また、化学繊維の刷毛は耐久性があり、使用後に洗いやすいものも多いです。
水で洗えるが乾燥前の手入れが大切
水性塗料に使った刷毛は、基本的に水で洗えます。
ただし、「水性だからいつでも簡単に落ちる」というわけではありません。
水性塗料でも、乾燥すると塗膜が固まり、水では落ちにくくなります。
特に毛の根元に塗料が残ると、刷毛が固まったり、毛先が割れたりする原因になります。
作業後は、塗料が乾く前にすぐ洗うようにしましょう。
油性用刷毛の特徴
油性塗料に使いやすい
油性用刷毛は、油性ペンキ、油性ニス、油性ステイン、油性防腐塗料、鉄部用塗料などに使われます。
油性塗料は、屋外木部や鉄部など、耐久性を求める場所に使われることが多い塗料です。
ただし、耐久性は油性か水性かだけで決まるものではありません。
塗料の種類、下地処理、塗り回数、乾燥条件によって仕上がりや持ちは大きく変わります。
油性塗料をきれいに塗るには、塗料をしっかり含み、なめらかに伸ばせる刷毛を選ぶことが大切です。
天然毛系の刷毛が使われることが多い
油性用刷毛には、山羊毛、豚毛、馬毛などの天然毛が使われることがあります。
天然毛は塗料含みがよく、油性塗料をなじませながら塗りやすいのが特徴です。
毛先がやわらかいものは仕上げ塗りに向き、コシのあるものは粘度のある塗料や粗い面の塗装に向いています。
ただし、最近は油性塗料に対応した化学繊維刷毛や、水性・油性兼用の刷毛も多くあります。
そのため、油性塗料だから必ず天然毛を選ばなければならない、というわけではありません。
洗浄には指定のうすめ液を使う
油性塗料に使った刷毛は、水ではきれいに洗えません。
使用後は、塗料に指定されたうすめ液で洗います。
一般的な油性塗料にはペイントうすめ液、ラッカー系塗料にはラッカーうすめ液を使うことが多いです。
ただし、ラッカーうすめ液は溶解力が強いため、どの塗料にも使える万能の洗浄液ではありません。
うすめ液の種類を間違えると、塗料がうまく落ちなかったり、刷毛を傷めたりすることがあります。
必ず塗料缶の表示を確認してから使いましょう。
また、洗浄後のうすめ液は排水口に流さず、自治体のルールに従って処分する必要があります。
水性用刷毛を油性塗料に使ってもよい?
使える場合もあるが用途表示の確認が必要
水性用刷毛を油性塗料に使えるかどうかは、刷毛の材質や塗料の種類によって異なります。
化学繊維の刷毛でも、油性塗料に対応している商品であれば使える場合があります。
特に「水性・油性兼用」と表示されている刷毛であれば、どちらの塗料にも使いやすいように作られています。
一方で、水性専用の刷毛を油性塗料に使うと、塗料含みが悪かったり、粘度のある塗料を伸ばしにくかったりする場合があります。
また、溶剤に弱い素材が使われている刷毛では、毛が傷んだり変形したりする可能性もあります。
そのため、水性用刷毛を油性塗料に使う場合は、必ず刷毛の用途表示を確認しましょう。
少量のDIYなら兼用刷毛も便利
DIYで小物を塗る程度であれば、水性・油性兼用刷毛を選ぶのも便利です。
兼用刷毛は、水性塗料にも油性塗料にも対応しやすいように作られています。
複数の塗料を使う可能性がある場合や、刷毛を何本もそろえたくない場合には使いやすい選択肢です。
ただし、仕上がりを重視する場合は、塗料の種類に合った専用刷毛を使うほうが安心です。
特にニス塗りや家具の仕上げなど、刷毛跡が目立ちやすい作業では、用途に合った品質のよい刷毛を選びましょう。
油性用刷毛を水性塗料に使ってもよい?
天然毛の油性用刷毛は水性塗料に不向きなことがある
油性用の天然毛刷毛を水性塗料に使うのは、あまりおすすめできません。
天然毛は水分を吸いやすいため、水性塗料に使うと毛が膨らんだり、毛先が広がったりすることがあります。
その結果、塗料を均一に伸ばしにくくなり、仕上がりが粗くなる可能性があります。
起こりやすい不具合には、以下のようなものがあります。
- 刷毛跡が出やすい
- 毛先が広がる
- 塗料が均一に伸びにくい
- 毛がへたりやすい
- ムラになりやすい
- 仕上がりが粗くなる
特に家具、建具、室内の見える部分など、仕上がりをきれいにしたい場所では、水性用刷毛を使うほうが無難です。
油性用でも化学繊維や兼用タイプなら使える場合がある
油性用と表示されている刷毛でも、すべてが水性塗料に不向きというわけではありません。
材質が化学繊維だったり、水性・油性兼用タイプだったりする場合は、水性塗料にも使えることがあります。
大切なのは、「油性用」という言葉だけで判断しないことです。
刷毛を選ぶときは、パッケージに書かれている対応塗料を確認しましょう。
水性刷毛と油性刷毛の見分け方
パッケージの用途表示を確認する
水性用か油性用かを見分けるもっとも確実な方法は、刷毛のパッケージや商品説明を見ることです。
商品には、以下のような表示がされていることがあります。
- 水性用
- 油性用
- 水性・油性兼用
- 多用途
- ニス用
- ステイン用
- 鉄部用
- 木部用
- 防腐塗料用
「水性用」と書かれていれば水性塗料向き、「油性用」と書かれていれば油性塗料向きです。
迷った場合は、「水性・油性兼用」や「多用途」と書かれた刷毛を選ぶと使いやすいでしょう。
ただし、仕上がりを重視する場合は、単に兼用を選ぶのではなく、使う塗料と塗る場所に合った刷毛を選ぶことが大切です。
毛の材質を確認する
刷毛の材質を見ることも、選び方の目安になります。
一般的には、化学繊維系は水性塗料に向きやすく、天然毛系は油性塗料に使われることが多いです。
ただし、見た目だけで正確に判断するのは難しい場合があります。
化学繊維でも天然毛のように見えるものがありますし、天然毛と化学繊維を混ぜた混毛タイプもあります。
材質だけで判断するのではなく、必ず用途表示とあわせて確認しましょう。
毛の色だけで判断しない
刷毛には、白毛、黒毛、赤毛、化繊毛などさまざまな種類があります。
しかし、毛の色だけで水性用か油性用かを判断するのはおすすめできません。
白っぽい毛でも化学繊維の場合がありますし、黒っぽい毛でも天然毛の場合があります。
また、メーカーによって色や呼び方が異なることもあります。
水性用か油性用かを見分けるときは、毛の色ではなく、用途表示・材質・対応塗料を確認しましょう。
塗料別の刷毛の選び方
水性ペンキ
水性ペンキには、水性用または水性・油性兼用の化学繊維系刷毛が向いています。
室内の壁、家具、小物、棚、木部などを塗る場合は、毛先がまとまりやすく、刷毛跡が出にくいものを選ぶと仕上がりがきれいになります。
広い面を塗る場合は、刷毛だけで塗るよりもローラーを併用すると効率的です。
刷毛は、端や角、細かい部分の塗装に使うとよいでしょう。
油性ペンキ
油性ペンキには、油性用の天然毛刷毛や、油性塗料に対応した化学繊維刷毛、兼用刷毛が使えます。
門扉、フェンス、手すり、鉄部、屋外木部などを塗る場合は、塗料含みがよく、コシのある刷毛を選ぶと作業しやすくなります。
ただし、油性塗料の種類によって適した刷毛やうすめ液は異なります。
使用前に、塗料缶の説明を確認しましょう。
ニス
ニスを塗る場合は、刷毛跡や抜け毛が仕上がりに影響しやすいため、刷毛選びが特に重要です。
水性ニスには水性用またはニス用の化学繊維刷毛、油性ニスには油性用またはニス用の刷毛を選ぶとよいでしょう。
ニスは透明や半透明の仕上がりになることが多く、刷毛跡やホコリが目立ちやすい塗料です。
毛先が細かく、抜け毛の少ない刷毛を選ぶことが大切です。
ステイン
ステインは、木材に染み込ませて色をつける塗料です。
水性ステインには水性用刷毛、油性ステインには油性用刷毛や対応刷毛を使います。
ステインは塗ったあとに布で拭き取る作業をすることもあるため、刷毛だけでなくウエスも用意しておくと便利です。
木目に沿って塗ると、自然な仕上がりになりやすくなります。
防腐・防虫塗料
屋外の木部に使う防腐・防虫塗料には、水性タイプと油性タイプがあります。
水性タイプには水性用刷毛、油性タイプには油性用刷毛や油性対応刷毛を使うのが基本です。
ウッドデッキ、フェンス、ラティス、木製プランターなどを塗る場合は、塗料含みがよく、広い面を塗りやすい刷毛を選ぶと作業がしやすくなります。
刷毛の形状による違い
平刷毛
平刷毛は、毛先が平らで幅がある刷毛です。
広い面を塗るときに使いやすく、板材や棚、家具の平面部分などに向いています。
ただし、広い壁や床を刷毛だけで塗ると刷毛跡が出やすいため、ローラーと併用するのがおすすめです。
筋違刷毛
筋違刷毛は、柄に対して毛の部分が斜めに付いている刷毛です。
日本の塗装作業でよく使われる形で、木部、鉄部、外壁まわり、細部など幅広い用途に使えます。
角や入り組んだ部分にも毛先を入れやすく、DIYでも使いやすい刷毛です。
目地刷毛
目地刷毛は、細い部分や溝を塗るための刷毛です。
サッシまわり、目地、すき間、細かい装飾部分など、通常の刷毛では塗りにくい場所に向いています。
ニス刷毛
ニス刷毛は、ニスや仕上げ塗りに使いやすいように作られた刷毛です。
毛先が細かく、塗料をなめらかに伸ばしやすいものが多いため、家具や木工作品など、仕上がりを重視する作業に向いています。
刷毛選びで失敗しないポイント
塗料缶の表示を確認する
刷毛を選ぶ前に、まず塗料缶の表示を確認しましょう。
塗料缶には、以下のような情報が書かれています。
- 水性か油性か
- 使用できる素材
- うすめ液の種類
- 洗浄方法
- 乾燥時間
- 塗り重ね可能時間
- 適した塗装用具
刷毛の一般的な選び方も大切ですが、最終的には塗料メーカーが指定している使い方を確認するのが確実です。
刷毛の幅を塗る場所に合わせる
刷毛は、塗る場所に合わせて幅を選ぶことも大切です。
広い面には幅の広い刷毛、細かい部分や端には幅の狭い刷毛が向いています。
ただし、広い面を刷毛だけで塗ると、塗りムラや刷毛跡が出やすくなることがあります。
壁や大きな板などを塗る場合は、広い面をローラーで塗り、角や端を刷毛で塗ると効率よく仕上げられます。
仕上げ用と下塗り用を分ける
きれいに仕上げたい場合は、下塗り用と仕上げ用の刷毛を分けるのがおすすめです。
下塗りでは、多少刷毛が傷んだり、塗料が多く付いたりしても大きな問題にならない場合があります。
一方、仕上げ塗りでは、毛先のまとまりや抜け毛の少なさが仕上がりに影響します。
特にニス塗り、家具塗装、建具塗装などでは、仕上げ用に品質のよい刷毛を用意すると、見た目がきれいになりやすいです。
安すぎる刷毛は抜け毛に注意する
安価な刷毛でも使えるものはありますが、抜け毛が多い刷毛には注意が必要です。
塗装中に毛が抜けると、塗膜の中に毛が残ってしまいます。
乾燥後に取り除くのは手間がかかり、仕上がりも悪くなります。
目立つ場所や仕上がりを重視する場所を塗る場合は、極端に安い刷毛よりも、用途に合った品質のよい刷毛を選ぶほうが安心です。
使う前に抜け毛やホコリを落とす
新品の刷毛は、使う前に軽くしごいて、余分な抜け毛やホコリを落としておきましょう。
毛先を手で軽くほぐしたり、不要な紙や板の上で軽く払ったりすると、塗装中の抜け毛を減らせます。
水性塗料に使う場合は、刷毛を軽く湿らせてから余分な水分を切ると、塗料がなじみやすくなることがあります。
ただし、水分が多すぎると塗料が薄まり、仕上がりに影響するため注意が必要です。
刷毛跡を出しにくくする塗り方
塗料をつけすぎない
刷毛に塗料をたっぷり付けすぎると、液だれやムラの原因になります。
刷毛の毛先から半分程度を目安に塗料を含ませ、容器の縁で軽くしごいてから塗ると扱いやすくなります。
塗料を含ませすぎず、薄く均一に塗り広げることがきれいに仕上げるポイントです。
同じ場所を何度もこすらない
塗装中に同じ場所を何度も刷毛でこすると、刷毛跡やムラが出やすくなります。
特に水性塗料は乾き始めると表面が固まりやすく、その状態で触ると塗膜が乱れることがあります。
塗ったあとは必要以上に触らず、乾燥を待つようにしましょう。
木目に沿って塗る
木部を塗る場合は、木目に沿って刷毛を動かすと自然な仕上がりになりやすいです。
木目に逆らって塗ると、刷毛跡が目立ったり、塗料が均一に入りにくくなったりすることがあります。
家具や棚、ウッドデッキなどを塗るときは、木目の方向を確認してから作業しましょう。
乾燥時間を守る
塗料は、表面が乾いたように見えても、内部が十分に乾いていないことがあります。
乾燥が不十分なまま塗り重ねると、塗膜がよれたり、密着不良が起きたりする場合があります。
塗り重ねるときは、塗料缶に記載されている乾燥時間や塗り重ね可能時間を確認しましょう。
使用後の手入れ方法
水性塗料に使った刷毛の洗い方
水性塗料に使った刷毛は、塗料が乾く前に水で洗います。
基本的な手順は以下の通りです。
- 新聞紙やウエスで余分な塗料を拭き取る
- バケツの水で刷毛を振り洗いする
- 水を替えながら、毛の根元まで洗う
- 必要に応じて中性洗剤を使う
- きれいな水ですすぐ
- 水気を切り、毛先を整えて陰干しする
水性塗料でも、乾燥すると落ちにくくなります。
作業が終わったら、早めに洗うことが大切です。
油性塗料に使った刷毛の洗い方
油性塗料に使った刷毛は、塗料に指定されたうすめ液で洗います。
基本的な手順は以下の通りです。
- 新聞紙やウエスで余分な塗料を拭き取る
- 容器に入れたうすめ液で刷毛を振り洗いする
- 汚れたうすめ液を替えて、再度洗う
- 塗料が落ちたら、必要に応じて中性洗剤で洗う
- 水気を切り、毛先を整える
- 風通しのよい場所で乾かす
使用後のうすめ液は、排水口に流してはいけません。
処分方法は自治体のルールに従いましょう。
水性と油性で同じ刷毛を使い回してもよい?
基本的には分けたほうがよい
水性塗料と油性塗料で同じ刷毛を使い回すことは、基本的にはおすすめできません。
一度油性塗料に使った刷毛は、きれいに洗ったつもりでも、毛の根元に油分や塗料成分が残ることがあります。
その状態で水性塗料に使うと、塗料がはじかれたり、ムラになったりする可能性があります。
反対に、水性塗料に使った刷毛を十分に乾かさず油性塗料に使うと、水分が混ざって塗料ののりが悪くなることがあります。
そのため、仕上がりを重視するなら、水性用と油性用で刷毛を分けるのが安心です。
兼用刷毛でも用途ごとに分けると安心
水性・油性兼用刷毛であっても、同じ刷毛を何度も使い回す場合は注意が必要です。
特に、油性塗料に使った刷毛を次に水性塗料で使う場合は、洗浄が不十分だと塗装不良につながることがあります。
きれいに仕上げたい場合は、兼用刷毛であっても「水性用」「油性用」と分けて使うと安心です。
DIY初心者におすすめの刷毛の選び方
室内の水性塗料には水性用刷毛を選ぶ
家具、小物、棚、室内壁などを水性塗料で塗る場合は、水性用の化学繊維刷毛がおすすめです。
水性塗料は扱いやすく、DIYでも使いやすい塗料ですが、塗り方によっては刷毛跡が出ることがあります。
毛先がまとまりやすく、塗料をスムーズに伸ばせる刷毛を選びましょう。
屋外や鉄部の油性塗料には油性対応刷毛を選ぶ
門扉、フェンス、手すり、鉄部、屋外木部などを油性塗料で塗る場合は、油性塗料に対応した刷毛を選びましょう。
天然毛系の油性用刷毛のほか、油性対応の化学繊維刷毛や兼用刷毛も選択肢になります。
塗料の種類や塗る場所に合わせて選ぶことが大切です。
迷ったら塗料と刷毛の表示を確認する
刷毛選びで迷ったときは、塗料缶と刷毛のパッケージを確認しましょう。
塗料缶には、適した塗装用具や洗浄方法が書かれていることがあります。
刷毛のパッケージには、水性用、油性用、兼用、多用途などの表示があります。
見た目や価格だけで選ぶのではなく、実際に使う塗料に対応しているかを確認することが大切です。
まとめ
刷毛の水性用と油性用の違いは、主に毛の材質・塗料の含み方・コシ・洗浄方法にあります。
水性塗料には、水を吸いにくくコシを保ちやすいナイロンやポリエステルなどの化学繊維系刷毛が向いています。
一方、油性塗料には、塗料含みのよい天然毛系刷毛が使われることが多いですが、現在は油性対応の化学繊維刷毛や水性・油性兼用刷毛も多くあります。
基本的な選び方は、以下の通りです。
| 塗料の種類 | 向いている刷毛 |
|---|---|
| 水性塗料 | 化学繊維系の水性用刷毛 |
| 油性塗料 | 天然毛系、油性対応化繊、兼用刷毛 |
| 水性・油性の両方 | 水性・油性兼用刷毛 |
| ニス・仕上げ塗り | 毛先が細かく抜け毛の少ない刷毛 |
| 広い面 | ローラーと刷毛の併用 |
| 細かい部分 | 筋違刷毛、目地刷毛、細めの刷毛 |
水性塗料には水性用刷毛、油性塗料には油性対応刷毛を使うのが基本です。
ただし、刷毛の性能や対応範囲は商品によって異なります。
刷毛選びで失敗しないためには、毛の色や見た目だけで判断せず、塗料缶の表示と刷毛の用途表示を確認することが大切です。
仕上がりを重視する場合は、塗料の種類や塗る場所に合った刷毛を選び、水性用と油性用を分けて使うと安心です。
以上、刷毛の水性と油性の違いについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
